遅刻の帝王の部屋 : イベントレポート : 菊池志穂ファンクラブ強化合宿 in 飛騨高山 |
メモの間に合わなかった部分は妄想補完をしつつ、 何とかそれらしくまとめていますので、実際とは違う部分も多数あるかと思います。 特に、大阪・名古屋発バスの中ではどんな出来事があったのか、気になるところです。
タイトル : 笑う児童達社会適応強化合宿!知力体力時の運、一泊二日豪華絢爛ハワイ修学(慰安)旅行! には日程に問題がある為、今回は国内で勘弁してやるぜ! 闇夜に泣き荒む建築家と時刻表の関係は? 絶対参加だ、来ない人間には不思議な呪文で<オマエヲ○○○> 現場に残されたメッセージや消えた尼僧の謎は置いといて、美人声優(誰?)の推理が暴発! 日時 : 2000年9月9日(土)〜10日(日) 場所 : 飛騨高山 告知チラシより : 志穂ちゃんに会える素敵な強化合宿! 観光あり、ミニライブあり、ゲーム大会あり、中間試験(?)あり、 ラジオ体操第二あり、数々の豪華賞品もあり、そしてそして NEW アルバムの先行販売 ありっ!! 来ないことには何も起こらないスバラシイ旅行っ! 夢と希望と愛溢れる一泊二日っ!! 不思議な呪文で呪われる前に、往復はがきで参加意志を表明してください。
1. 移動
今年はずいぶん集合時間が早いなあ、と文句を言いながら、 午前8時前に、もはや恒例の集合場所となりつつある、 新宿駅西口・富士銀行付近へと恐る恐る近づいてみたところ、 そこには (別の意味で) 恐ろしい光景は広がっていた。 いつもの顔なじみの方々の姿はほとんどなく、 明らかに関係ないような旅行客の団体だらけで、大変なことになっていたのだった。 まだバスも事務局員の方も見当たらず、何人かの「それらしい」方々と合流して、 集合時間の近付くのを待つしかないのであった。
ようやく事務局員さんがお2人到着するが、意外にもナウなヤングだった。 ひょっとして、参加者よりも若いのではないのだろうかと思われたが、 年の話を怒る方もいるので、この辺でやめておくことにする。 そうこうしているうちに、いつもの菊池志穂ファンの方々も、 ぞろぞろと移動してきたようだ。彼らは、しおりの地図で示された通り、 ちょうどこの裏側のあたりで待っておられたとのことで、ちょっと不安になってきた。 しかし、やはりこの場所で正しかったようで、ほどなくバスが到着した。 今回は1台だけで、富士自動車のバスだった。 ちなみに、フロントガラスには「スマイリーキッズ様」としか書いておらず、 チェックは不要だったが、やはり物足りない気がする。
点呼の後、バスへの乗車を開始したわけだが、 前回の反省から、今回は前の方に座ることにした。 バスが1台なので、意外と満席に近い感じとなっていたようだ。 ちなみに、私の隣にはKASINさんが座られたのだが、 やはりというか、濃そうな方は後ろの方に集結しているようだ。 ところで、やはり今年もというか、遅れている方がいらっしゃったりしたようで、 出発時間より30分近く遅れて、午前8時55分の出発となった。
さて、バスガイドさんからのごあいさつのあと、 事務局員さんからの説明もそこそこに、 菊池志穂さんのメッセージの入ったテープが再生される。
「東京からご乗車の皆さん、おはようございます。菊池志穂です。 第3回スマイリーキッズ強化合宿、今年も無事に開催することができました。 さて、今回もバス内にて指令があります。 『菊池志穂カルトクイズ2000』、2000と言っても問題は100問です。 隣の人の答えを見たり、周りの人と相談したりして、芋づる的に自滅をしないように。 それじゃ、現地で会いましょう。」
ちなみに、昨年はビデオレターだったので、テープだけに逆戻り、 グレードダウンしてしまったようだが、これも参加料金が安くなったせいだろうか。 などと余計な心配をしているうちに、バスは首都高速を走り始めたようだが、 それに合わせて、参加者の自己紹介をすることになった。 バスの前と後ろのどちらの人から始めるかと迷ったあげく、 「では、マイクのある方から順番に」ということで、 向かって中央左のあたりから反時計回りに進めることになった。 そんなわけで、私には終盤の辺りに回ってきたので、 さらっと流しておくにとどめておいた。 自己紹介を聞いた感じでは、最近入会した方が多いようだったが、 やはりこれも新旧交代というものなのだろうか。
バスが中央高速道に乗ったところで、早くも渋滞に捕まってしまう。 この時点では、「まあ、よくあることね」と高をくくっていたのだが、 実は、今回の合宿につきまとっていた恐ろしい呪いの数々の序曲だったのだ。 とは言え、この時点ではもちろん誰もそんなことを知る由もなく、 渋滞の時間を利用して、今年の5月6日に渋谷エッグマンで行われた、 「菊池志穂バースデイライブ2000」のビデオが上映される。 今よみがえる、あの時の熱気と笑いの数々。 なお、私はビデオを見ながら、その日のメモを見直して赤を入れたのは、 言うまでもないだろう。 見直しの結果、意外と正確に書けていることが判明したが、 やはりゲストが登場している辺りはメロメロだったので、大変ありがたかった。
午前11時20分頃。 ライブビデオに、3人目のゲストである藤原一晴さんが登場したあたりだろうか。 八王子インターチェンジにて、最初のトイレ休憩を取ることになった。 しかし、駐車場には車が溢れており、あちこちで 「路上駐車」をしているという状態であった。 トイレの方もすごい行列で、ここは夏と冬の有明会場なのではないかと、 ちょっと錯覚してしまいそうな状況が展開されていたのだった。
私が早々にバスに戻ったあたりで、他の車が出られないということで、 バスが移動を始める。 駐車場を出たあともしばらく走り続け、本線のかなり先でやっと止まったのだが、 トイレから戻った方々はさぞ焦ったことだろう。 休憩時間の途中なので、ほとんどの参加者はもちろん、 ガイドさんや事務局員さんも戻ってきていなかった状態だったのだ。 それでもどうにか無事に、全員を回収することが出来たようで、 バスは再び渋滞の列へと入っていくのであった。
午後0時10分頃、バスは事故現場と思われる地点を通り抜ける。 その後もしばらくの間は混んでいたが、ようやく前方が見渡せるようになってきた。 バースデイライブのビデオも見終わり、 バスの中の雰囲気がすっかりホットになってきたところで、 カルトクイズの用紙が配布される。 「最高得点の人には、菊池志穂から何かプレゼントがあるかも。 ・・・無いかも。」とのことなので、張り切って問題に目を走らせたのだが、 私はすぐに頭を抱えてしまった。
「さまー合宿期実力考査」と書かれたその問題用紙には、 モナ、3mの宇宙人、キクチシホ、ヌルハチの4人から、 各25問ずつが出題されており、これを合計1時間で解きなさいとのこと。 回答方式は、○×である。 問題はその問題の中身で、大部分が昔の漫画に関するものだったが、 カルトクイズの名の通り、凡人の私にはさっぱり分からないものだった。 キクチシホ出題問題は本人に関するものとは言え、 他の声優さんとごっちゃになって、いまいち自信が無いものも多く、 ここは山勘勝負に出ざるを得なかった。
制限時間の1時間が経過し、問題用紙の回収が行われる。 ところで、ここで事務局員さんから「悲しいお知らせ」がある。 当初のスケジュールでは、恵那峡で大阪・名古屋出発組と合流して結成式を行い、 舞台峠で休憩してからホテルに向かう予定であったが、 渋滞のために合流ポイントには寄らず、ホテルに直行することになったとのこと。 まあ、やむを得ないと思われる。
その一方で「嬉しいお知らせ」もあるそうで、 「渋滞ご苦労さん 菊池志穂手づくり弁当 ×2」 と書かれた、紙の手さげ袋が披露された。 さっそく、車内では弁当争奪じゃんけん大会が行われたのだが、 私は早々に敗退してしまった。 それにしても、なぜ志穂さんは渋滞のことを知っていたのだろう。 朝の時点で、渋滞を予想していたということなのだろうか。 そんなことを考えているうちに、バスは双葉サービスエリアに到着した。
ちょっと遅くなってしまったが、お昼の時間はたっぷり1時間、 午後2時30分までとのこと。 ちゃんと、昨年の参加者からの声が生かされているということなのだろう。 お昼も班行動でという指示が出るのも、今年の合宿らしいところである。 さて、私の在籍している「S.K.M.L.」班では、 サービスエリアの食堂でランチを取ることになったのだが、 ここでまた呪いが発生してしまった。 私は「ミートソースピラフ」というものを頼んだのだが、 グループの他の方々が食べ終わった頃になっても、まだ運ばれてこなかった。 単に忘れられていただけなのだが、食べ物の恨みは恐ろしいのである。 ちなみに、渋滞手づくり弁当が当たった方によると、 中身はおにぎりだったとのこと。 そのグループで「おにぎり写真撮影大会」が行われたのは、言うまでもない。
昼食会場のサービスエリアを出発したバスは、 ホテルを目指して快調に走行を続けていった。 おなかがいっぱいになったためか、 朝からの渋滞とビデオと試験とじゃんけんで疲れたからか、 バスの中ではぐっすり寝ている姿も散見された。 私もいつの間にか寝てしまっていたのだが、ふと気が付いた時には、 バスは山道を走っていた。 狭いトンネルをくぐり抜け、ダムの脇を通る坂道を上り、カーブを曲がり、 鉄塔の下を通過しながら、駐屯地の「ホテルアソシア」をひたすら目指すのだった。 いったいどのぐらい走ったのだろうか、ついに我々の目の前に、 巨大なホテルが出現したのであった。
バスがホテルの駐車場に到着したのは、午後5時30分ごろであった。 当然のことながら、すでに大阪・名古屋発 (以下、大阪発) のバスは到着しており、 いかにも待ちくたびれたという様子だった。 聞いた話によると、ホテルに着いてからもバスに乗ったままで、 ライブのビデオを見ていたそうで、 見終わったころにちょうど東京発のバスが着いたとのことである。 ここで、グループごとに入れ替えを行うということで、 私たちの班は大阪発のバスに乗ることになった。
もっとも、これからどこかに移動するわけではなく、 単にマイクを使ってのガイダンスをするだけのようである。 事務局員の吉田さんが、 「大阪発は待ったよ。何回トイレ休憩に行ったことか」と言いながら、 まずグループごとの点呼を取り始めた。 1班には「モナ」と「3mの宇宙人」の名前があったが、返事はなかったようだ。 吉田さんによると、3mの宇宙人はバスの中に入れなかったので、今回は欠席らしい。 点呼に続いて、今日これからのスケジュールの説明が行われる。 「午後6時30分に縦笛を持って宴会場に集合。 あ、それから宴会場でグッズの販売もするからね。」
引き続き、ホテルのおねえさんからの館内の説明が行われる。 浴衣は部屋の中か、大浴場とお部屋の移動のみとの注意があったが、 甚平やボーイ服、女装での出歩きも禁止なのだろう。 高級ホテルらしく、ショートカットでスーツの似合う美人のおねえさんだったので、 記念に写真を撮ろうと思ったのだが、カメラを向けたら睨まれてしまったので、 今回は遠慮しておくことにした。
説明も終わり、荷物を持ってグループごとにお部屋への移動を開始する。 窓からの景色がすばらしいが、我々にはあまり関係なさそうである。 宴会までの時間が限られているため、お食事前に温泉でゆっくりするのはもちろん、 「クア・アルプ」という温泉利用のアミューズメントスペースにも行けそうにない。 事前調査して水着まで持参してきた方にとっては、さぞ残念だったことだろう。
ということで、当「S.K.M.L.」グループは縦笛練習を行うことにした。 7、8人の男がホテルの一室に集まって一生懸命に縦笛を吹いている姿は、 はっきり言って「異様」である。 笛のピーピーという音は部屋の外にも漏れていたようで、 あちこちの階で不思議なメロディーが鳴り響いていたのであろうが、 他のお客さんはどう感じたのだろうか。 しかし、練習しているみんなの目は、真剣そのものだった。 私も数十年ぶりに縦笛を吹いたのだが、すっかり指が動かなくなっていて、 さすがに焦りを感じられずにはいられなかった。
2. ディナーショー
縦笛の練習に熱中しているうちに、 あっという間に午後6時半が近付いてしまったので、 宴会会場である「天翔の間」への移動を開始する。 今年はスーツ姿でも浴衣姿でもなく通常の私服での参加となったが、 なぜか参加者の手には縦笛が握られており、 スマイリーキッズならではの一味違った光景はやはり健在のようだ。 なお、今回は座席を決めるくじ引きは無いようで、 あらかじめグループ名が書かれた札がテーブルに立てられていたので、 それにしたがって、各自席へと移動するのであった。 ちなみに、私たちの「S.K.M.L.」はちょうど真ん中のテーブルで、 周りをぐるりと他のテーブルに囲まれているという状態だった。
参加者の着席も済んだところで、吉田さんの進行によりディナーショーが始まる。 そして、「お食事の前に、あの方からのごあいさつをいただきたいと思います。 雨雲を呼ぶ女、菊池志穂さんです」と紹介されて、ステージ上に志穂さんが登場。 苦難の末にようやくご本人の姿を見られた嬉しさからか、 会場内には拍手が起こるのだった。
「はい、どうも皆さん、こんばんは。雨女の菊池志穂です。
やっぱり今日も途中で少し雨が降っていたようですが、
雨に濡れた人、大丈夫でしたか?
えー、第3回を迎えたスマイリーキッズ強化合宿、
今年はドアタマからいろいろトラブルがありまして、
ドアタマに東京班は時の運を使い果たし、
大渋滞にハマってしまうというトラブルに巻き込まれてしまいました。
一方の大阪班は待ちくたびれて体力を使い果たしたようですが、
でも吉田さんと楽しい時間を過ごせたんじゃないかと思います。
あたしも今日は車で来ました。東京班のバスに近付いて、
すぐ後ろを一緒に走ってきたのですが、
いきなりすごい渋滞で、これ本当にたどり着けるのかなと心配で。
では、(吉田さんの方を指して) 右の方から『乾杯のあいさつ』
をしろという声があるので、乾杯したいと思います。
・・・菊池のもちょうだいね。」
と言われて、ビールを持ってステージに駆け上る参加者が1名。
「何でビールかな。ノンアルコールよ。」
と言われてソフトドリンクを取りに戻って、志穂さんに注いであげたようだ。
「それでは、みんなおなかがすいていると思いますので、 しばらくご歓談タイムとします。 菊池はしばらくお預け。みんなの食べているのを見ていたいと思います。」
今回も、豪華なお食事が次から次へと運ばれてくるという状況だったが、 私は普段こういった物を食べ慣れていないので、 どうやって食べたらいいのか悩んだりしてしまった。 コンロに葉っぱとか味噌とか魚とかが乗ったものが出てきたが、 これは飛騨高山の郷土料理で、「朴葉味噌焼き」というらしい。
食事が始まってすぐに、 志穂さんとのツーショットポラロイド写真の撮影を行うというアナウンスがあった。 ちなみに、カメラマンは吉田さんとのこと。 ここで「時の運発令」ということで、撮影の順番を決めるために、 班長がじゃんけんをした。 結局、1班から反時計回りに撮影をすることになったようだが、 これだと中心の「S.K.M.L」には永久に回ってこないことになるのではと、 グループのメンバー全員で心配になってしまった。 が、どうにか見捨てられなかったようで、 私も恥ずかしい写真を撮影してもらった。
この撮影の間にももちろん呪いが発動していたようで、 出来上がったポラロイド写真が真っ黒だった方が時々いたようだ。 このために撮影をやり直した結果、用意してあった枚数をオーバーしてしまって、 「ポラが無くなりました。今、買いに行っているので、地道にお待ちください。」 とアナウンスが行われるという予想外の展開となり、 事務局員さんが奔走する結果となったのであった。
ところで、東京班のバスの中でのじゃんけん大会の賞品となった 「菊池志穂手づくり弁当」だが、本来は合流後に行う予定だったとのことで、 大阪・名古屋班を対象に、 志穂さんから代わりのプレゼントがあるというアナウンスがあった。
「大阪班の方8名に、あたしが買ってきたバナナをプレゼントしたいと思います。 昨日買ってきたものなので、車の中で渋滞に巻き込まれたせいか、 ちょっと危険な香りが。 せっかくなので、あたしがさるの落書きをしておきました。」
バナナを求めて、大じゃんけん大会が行われる。 モナのお供え用のバナナを持ってきた人も多かったようだが、 やはりさるの落書きが重要なのだろう。 当選者の席の周りでデジカメを構えている方々の姿が見られたのは、 もはや言うまでもない。
ここらで宴たけなわということで、 バスの中で挑戦したカルトクイズの採点を行うというアナウンスがあった。 事務局員さんによって、バスの中で収集した解答用紙が参加者に配布されたのだが、 知らない人の解答用紙なので、さすがに慎重になってしまう。 中には自分の解答用紙が自分に配られた方もいたようだが、 こういうのも「呪い」というのだろうか。
さて、事務局員の吉田さんによる回答発表に従って、 各自間違っているところだけにチェックを入れるという形で、 採点が行われていった。 私はほとんど問題が分からずに適当に回答したので、 どこかで私の解答用紙にはチェックばかり付けられているのだろう。 回答について何問か、参加者から「それは違う」という反論があって、 吉田さんとの間でマニアックな議論が行われたり、 回答の訂正があったりもしたが、どうにか無事に採点が終了した。 なお、「キクチシホ出題問題」については、 本人から「クイズトーク」を兼ねての補足説明が行われた。
No. | 問題 | 解答 | コメント |
---|---|---|---|
問10 | 健康のためにヨーグルトを食べている | ○ | 好きなのはビヒダスヨーグルト |
問12 | ジーパンを5本以上持っている | ○ | 10本持っている |
問17 | (携帯の)メモリー件数は155件だ | × | メモリー件数は156件になった。最後に登録されたのは、 「コレクター・ユイ」の「リーダー」(コントロル)役の高橋広樹さん |
問23 | レコーディングの時、飲んでいたのはポカリスエットである | ○ | 「スマリーキッズ・プラス」 にある写真にはボルビックが写っているが、「わざとあれにした」 |
問24 | 一番最近に見たビデオは『秘密』である | ○ | DVDだと『ターザン』を最近に見た |
採点の終了した解答用紙が当人に戻され、クイズトップ賞の発表があった。 トップの人は77点という素晴らしい成績を残したとのことで、 志穂さんからサイン入りヘルメットを贈呈されていた。 なお、最下位の方にも「呪いのヘルメット」が渡されていたようだが、 合宿中に呪いが発動して靱帯を切ったりしないことを祈るばかりである。 ちなみに私は55点ということで、意外と奮戦したのかもしれない。
「ご飯おいしい? 答え合わせしている時、みんなの最高の顔を見たよ。 試験問題について疑問がある人は、終わった後に事務局ルームに行って、 吉田さんと朝まで熱く語り合ってください。」
そう言われた吉田さんは、「疲れるから」と拒否していたようだった。
「時間も押し迫っているので、この辺で1曲やりたいと思います。 5月に渋谷エッグマンでもやった、『おんがく』という曲です。 その前に、あのお方を呼びたいと思います。」
と志穂さんから紹介があり、いつものようにみんなで「しんちゃーん」と呼ぶと、 ステージ上に伊藤真太朗さんが登場した。
「今日みんな笛を持ってきたと思うので、お手本を1回。 ちなみにキクチは上パートをやりますので、よろしくお願いします。」
志穂さんと伊藤さんによる模範演奏が行われた後、 志穂さんからいきなり「大阪チームは上パート、東京チームは下パート」 とパート分けを指定される。上パートしか練習していなかったので、 テーブルの前にあわてて楽譜を出す光景が、あちこちで見られたようだ。
「みんな、今日何持ってきたの? 笛持ってきた人? それ以外を持ってきた人? 持ってこなかった人はクラップで参加してください。 クラップはリズムの鍵ですから、絶対に走らないように。」
ここで、志穂さんから「テストでノルマに達しなかった人は、 ステージの上で演奏してもらいます」という、冷酷な言葉が突きつけられる。 テストの点数が50点以下だった人が対象ということで、 ステージ上に3名ほど上らされていたようだ。 そして、1度リハーサルを行っただけで、ついに「おんがく」大合奏会が決行される。 特訓の成果を見せるべく、またしても真剣な表情になる参加者たちだった。
「みんな上手。ついに念願の合奏が出来ました。
キクチも頑張って作曲をした甲斐がありました。
はい、楽しんでいただけたでしょうか。
今後も縦笛だけでなく、自分の持ち楽器で、
ライブの邪魔にならない程度に合奏を楽しんでいきたいと思います。
では続いての曲を。って、2曲しかないんですけど。
次はみんなで歌う曲って言ったらこの曲、『きみとぼくのうた』。
今回、レコードの制作とか発送とかで忙しくって、
リハーサルを1回しかやっていないので、歌詞をうろ覚えなんでね。
みんなに期待していますので、よろしくお願いします。」
縦笛演奏の緊張感から解放されたためか、 いつも以上に元気に手を前後に動かす参加者たちだった。
「てなわけで、ライブが終わり、悲しい音楽が鳴り始めたと思ったら、 ビンゴ大会〜! 今回は、賞品が80以上あります。 とりあえず何か分からないけれど、全員何かもらえるので。 余ったら抽選にしましょう。」
オフィストワイライトさんの誇る、 小型ビンゴマシーンのセッティング時間を利用して、 志穂さんより最近のお仕事情報の告知が行われる。
作品名 | コメント |
---|---|
「ヴァンドレッド」 | すごいたくさん女の子が出ていて、アフレコの時もこれぐらいの視界で。 クルー役で出ています。 |
「アイシア」 | アトラスさんのゲームで、伊藤ひかる役です。 これ大変だった、すごいたくさんセリフがあって。 |
まんがビデオ | 「墓場鬼太郎」に出させていただきました。 |
「それから、終了後に入口のところで、
すまきグッズと一緒に『life』の販売を行います。お1人様3枚までです。
・・・さっき、予約票を見て笑っちゃった。
ここに来ている人って、本当に通販申し込んでいないんだね。
あと、CDをお買い上げの方に、
さっき撮ったポラにあたしがサインを入れようと思います。
この機会にぜひとも、お買い求めください。」
無事に準備が整ったようで、ビンゴ大会が始まる。 今回の賞品のラインナップの一例を挙げると、次の通り。
大騒ぎのビンゴ大会が何とか終了したところで、志穂さんから総評がある。
「みんな運がない・・・。
当たった賞品は、ホテルの皆さんに迷惑がかからないように、
部屋までゴミとかも持ち帰ってください。
えー、菊池志穂ファンクラブ『スマイリーキッズ』強化合宿、
第3回を迎えられてうれしく思います。
最初のハプニングもありましたが、笛も吹けたし、おいしいごはんも食べたし、
これから温泉にも入ると思いますが、もりあがりすぎて明日脱落しないように。
RPGじゃないので、リセットボタンはありません。
明日は市内観光があります。
アルバムも何とか間に合いました。これから販売します。
ということで、強化合宿1日目、これで終わりにしたいと思います。
みんな飲み過ぎないように。ではお疲れさまでした。良い夜を。」
グループ順にアルバムを購入し、ビンゴで当選した巨大なおもちゃを持って、 ホテルの部屋に戻っていく参加者たち。 まずは温泉に行ったり、さっそくアルバムを聴いたり、 早々と酒盛りをしたりと、思い思いの夜を過ごしていたようだ。 なお、午後11時ぐらいに、カメラを持った志穂さんが、 吉田さんと一緒に各部屋を見回って、点呼をしたり集合写真を撮っていった。 私は、班の他の方たちと一緒に隣の部屋に集まっていたので、 奇妙に感じられてしまったかもしれない。
物販は事務局員さんの部屋でも午前0時まで受け付けているということなので、 新登場のスポーツタオルを買いに行くことにした。 事務局員さんの部屋のドアは全開状態となっており、 ホテルの一角にテーブルが置かれ、その上にグッズが並んでいて、 事務局員さんが売り子をしていたのだが、 その様子はどう見ても同人誌即売会のスペースで、 とてもここの高級ホテルには似つかないものだった。
3. 高山市内観光
午前7時少し前に起床した私たちは、さっそく朝食へと向かう。 和食と洋食で別々のレストランとなっているようで、 どちらかと言えば洋食コースの方に入っていく人が多かったようだが、 私たちは「朝、起きる〜。白飯食べる〜」と言いながら、 当然のように和食コースに進んだのであった。 温かい白飯が待っていたのはよかったのだが、 おかずのラインナップが昨夜と同じようなものだったのは、気のせいだろうか。
午前8時、荷物を持ってロビーに一行が全員集合する。 そして、駐車場に移動して、バスを背にしてラジオ体操を始める。 もちろん今年も第二体操だったのだが、志穂さんもこの日のために特訓したのか、 ちゃんと体を動かせていたようだ。 ホテルのところどころの窓から、まるで珍しいものを見るかのように、 このラジオ体操を見下ろす顔が見られたのだが、ある部屋の窓の中では、 おばあちゃんが私たちの動きに合わせて一緒に体操をするという、 何とも微笑ましい光景も目撃されたようである。
ラジオ体操も終わり、グループごとに指定されたバスに乗り込んで、 いよいよ高山市内への移動が始まる。 志穂さんもバスに同乗して移動するということで、 事務局員さん同士でじゃんけんをした結果、 大阪発のバス (奇数班) に乗ることになった。
「おはようございます。これから高山市内まで、30分ぐらいかな、 みんなと一緒にバスで移動しますので、よろしくお願いします。吉田さんに感謝。 あたしも車にあんまり強くないんで、こっち向きはつらいんで。」
と、最前列で吉田さんと並んで座りながら、 マイクを持ってしゃべる志穂さんであった。
途中でバスが信号待ちで止まった頃を見計らって、
「かわいそうなんで、大阪号車から東京号車の方へ顔を出してくるわ。」
と言って、バスを降りて後ろのバスの方へ走る志穂さん。 しばらく後ろのバスに乗っていたが、また信号待ちで止まったところで、 走って元のバスに戻ってきた。
そうこうしているうちに、バスは高山別院寺に到着する。 グループごとに集合して朝市会場へと向かったのだが、 宮川と並んで通る道にたくさんのテントが並び、 野菜や漬け物、とうがらしなどが売られていた。 また、道の反対側にはおみやげ屋さんが軒を連ね、 名物の「さるぼぼ」や「赤影スナック」などが置かれていた。 観光客で賑わう中、ガイドさんに教わったお店を探したり、おみやげを買ったり、 朝っぱらからお酒を飲んだり、川辺でたそがれたりする姿が見られたようだ。 さらに、近くの「古い町並」へと移動したのだが、 ここには江戸時代の雰囲気がそのまま残っており、 酒蔵を見学したり、地酒を買っていた人もいたらしい。
午前10時ぐらいだっただろうか。雨がぽつぽつと降り始めたかと思うと、 各グループの班長さんに怪しげな電話がかかってきた。 「老田野鳥館近辺にてキクチシホ出現。ヒントは人力車」 という謎の伝言とともに電話が切れたようだが、 その直後から、地図を広げて走り回る集団があちこちで見られたそうである。 私たちの「S.K.M.L.」チームもぐるぐる駆け回った挙げ句、 紫の服を着た志穂さんをようやく発見することが出来た。 その後、グループごとに写真撮影を行ってから別院の駐車場に戻ったのだが、 走り回っているうちにいつの間にか雨は止んでいたようだ。
午前11時30分、近くの大食堂に移動して、少し早めのランチタイムとなる。 「スマイリーキッズご一行様」のテーブルは端から端まで横一列に並んでおり、 グループ順に座っていく。 そして、お食事前の志穂さんからのごあいさつ。
「なんか修学旅行みたい。
2日間の行程、お疲れさま。今日は朝から高山市内観光でしたが、
朝市行けましたか? 町並み楽しかった? おみやげ買えましたか?
キクチもいろいろ見て回りました。
今年の合宿は、いつもの年よりゆっくり出来たんじゃないかと思います。
イベントは少なかったのですが、その分、
みんなの交流を高めるという意味ではよかったと思います。
じゃ、2日間お疲れさまの意味をこめて、いただきますをしたいと思います。」
お昼も和食だったのはいいのだが、テーブルの上にはコンロが置かれていて、 昨晩から3食とも同じようなラインナップに感じたのは、私だけだろうか。 それはともかく、途中で志穂さんがやかんを持って、 各参加者にお茶を注いでいくという場面もあった。
正午過ぎ、食事もそろそろ終わったところで、 志穂さんから最後のあいさつがあった。
「いつも言っていますが、自宅について手を洗って一息つくまでまでが旅行です。 みんな、思い出日記は書きましたか? ぜひ読んでほしいという方は、 コピーして送ってください。」
その他、出演作品についての新しい情報なども発表していたようだが、 私の席からはよく聞こえなかったので、省略する。そして、
「どうもお疲れさまでした。これからキクチは仕事に行きます。」
と言うと、一足先に1人で食堂を出ていった。
駐車場前に再集合したところで、事務局員の吉田さんから、
「雨女が帰って、いい天気になりました。 先ほど雨が降り始めた時に、雨女が勇み足で買った傘を『サイン入り』 にしましたんで、2本プレゼントします。」
というアナウンスがあって、急遽じゃんけん大会が行われる。 ビニール傘の当選者も決まったところで、最後に
「次回のイベントは未定ですが、12月あたりに『ラの付く3文字』 をやりたいということなので、決まりましたらまたお知らせします。」
と告知があって、 東京班と大阪・名古屋班それぞれのバスに分かれて帰路に付いたのであった。
東京班では、昨晩遅くまで盛り上がっていたためか、 それとも今朝が早起きだったためか、車内で熟睡している人が多数いたようだ。 途中、志穂さんから無事に仕事場に到着したという連絡が入り、 事務局員さんから参加者たちに報告が行われた。 また、バスに搭載されたJOY SOUNDのカラオケマシンを使用して、 アニソンカラオケ大会が行われるという一幕もあった。 事務局員のお2人も、見た目が若い割には古めの歌で盛り上がっていたようで、 なかなか興味深かったかもしれない。
渋滞の呪いに再びはまるかと思いきや、 今回はそれほど惨いことにはならなかったようだ。 午後7時ぐらいに新宿駅西口に到着することが出来たので、 さすがにほっと胸をなで下ろしてしまった。 だが、一息付く間もなく、私は原宿・クロコダイルというライブハウスで行われる、 藤原一晴さんのライブへと急ぐのであった。
今回の強化合宿は、事務局の移転や菊池志穂さん本人の移籍があったり、 ホームページの掲示板等でいろいろな注文が付いたりする中で、 関係者の方々の大変な苦労があった上で、実現したことは間違いない。 「高すぎる」と言われた料金も1万円の値下げが断行されたし、 お昼の時間もしっかり確保されていたのには感心させられた。 ただ、昨年もそうだったが、そんなに高級なホテルである必要はないので、 もっと騒げるようなところの方が、我々には合っているのではないだろうか。
昨年までのようにイベントが目白押しというわけではなかったが、 今まで以上に志穂さんとの距離も近く、アットホームな雰囲気で楽しむことが出来た。 残念ながら2001年2月いっぱいでのファンクラブの解散が決定し、 来年からはこういった形でのツアーは行われないのかもしれないが、 またいつか実現してほしいものである。
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